FUJIFILM X-T10について

いろいろ迷っての購入です。やはりファインダーがカメラの真ん中にある一眼タイプも捨てきれません。

X-Pro2を本格導入した後もX-T1に似ているバックアップ機が必要なのです。(と勝手に思い込む。。。)

以下、X-T10の弱点です。
・連写は8枚/秒でバッファーが一杯になります。その後は3コマ/秒で撮れます。
・ファインダー自体がX-Pro2に比べて小さいです。ファインダー内が狭く感じます。(X-T10 0.39型 vs X-Pro2 0.59型)
・コンティニュアスAFが今ひとつという評価を受けています。http://www.dpreview.com/reviews/fujifilm-x-t10/12
・防塵防滴ではありません。

よい点もいくつもあります。
・画質はXシリーズ譲りで最高です。
・高感度撮影に強く、AFシステムは発表当時(2015年6月)は最新でした。後のアップデートでX-T1は追いつきました。
・この大きさと軽さならば、海外へ気軽に持って行けます。
・アドバンストSRオートが搭載されています。
・優秀なXFレンズが使えます。
・ストロボも搭載されています。富士フイルムのストロボはとても優秀です。マクロ撮影でも柔らかい光を被写体に当てることができます。

XF35mmF2 R WR with X-T10


FUJIFILM X-Pro2レビューのまとめ

FUJIFILM X-Pro2のレビューをまとめ(1)に書き加える形で総括します。

大きさ・筐体:
X-T1より少し横幅が長いが、X-T1より高さはない。しかし、大きな光学ファインダーのおかげで大きく見える。
私はそれほど手が大きくはないが、持ってみるとしっくりくる。大きすぎない。筐体はしっかりとしている。
X-T10との比較では、X-T10より厚みがあり、一回り大きい。(下の写真参照)
DSC01028SONY DSC-WX350 (7.31mm, f/4, 1/50 sec, ISO200)

ファインダー:
光学ファインダーと液晶ビューファインダーがレバー一つで切り替えられる。液晶ビューファインダーの方がフレーミングが正しく出来る。が、光学ファインダーを覗きたいこともあるという少しワガママな欲求を満たすファインダー。ERF(エレクトリックレンジファインダー)が追加された。ERFとは光学ファインダーの右下に合焦が確認できるEVF像を表示するファインダーである。(下の写真参照)
IMG_2152

シャッターフィーリング:
適度に軽い。X-T1やX-T10より(私は)よいと思う。

ボタン操作性:
たいていのボタンは盛り上がっているので、押しやすい。ただ、QボタンとAF-Lだけは出っ張っておらず、押しにくい。(写真上)特に便利なのはDRIVEボタンとメニューボタンの周りのセレクターファンクションボタン。(写真下)
DSC01022SONY DSC-WX350 (4.3mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO200)
DSC01020SONY DSC-WX350 (4.3mm, f/3.5, 1/10 sec, ISO800)

DRIVEボタンを押せば、アドバンストフィルターさえ使用できる。
よく使うボタンが液晶モニターの右に集まっているので、操作性がよい。(下の画像参照)
そしてフォーカスレバー:
これは使いやすい。瞬時に斜めの動きを入力できる。(下の画像参照)
ただし、カメラを首からかけて歩いていると、腹部に当たって、フォーカスレバーが動くこともある。撮影時にフォーカスポイントの位置を確認する必要がある。
DSC01042_1SONY DSC-WX350 (9.75mm, f/4.5, 1/30 sec, ISO800)

X-T10の背面写真(下の画像)と比較してほしい。X-T系は左側に画像再生ボタンと削除ボタンがある。さらにその上にはダイヤルもある。左手も使わなければならない。
DSC01051_2SONY DSC-WX350 (4.3mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO800)

露出補正:
大きな単独ダイヤルで変更可能(プラスマイナス3段分)。非常にやりやすい。(下の画像参照)
より広く露出補正をしたい場合は単独ダイヤルをCに合わせて前面のフロントダイヤルで操作する。
プラスマイナス5段階分の補正ができる。(さらに下の画像参照)
DSC01050_2SONY DSC-WX350 (4.3mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO320)

DSC01048_2SONY DSC-WX350 (4.3mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO320)

http://kazutoku.blog.so-net.ne.jp/2016-04-04(この記事はボタン関連について詳しく述べている。)

フィルムシミュレーションACROS(アクロス):
ハイライト部分から粒状感を排除したり、本物のモノクロ写真に近い画質を目指すフィルムシミュレーション。
味があるフィルムシミュレーションでとことん使いたくなる。以下の画像がACROSである。
XPRO3435FUJIFILM X-Pro2 (35mm, f/2, 1/60 sec, ISO500)

画質:
色が自然で素晴らしい。高感度でもISO3200までならいけると思う。正直、ISO12800でも縮小すればいけそうな感覚はある。やはり富士フイルムのカメラは高感度に強い。

高感度ノイズの記事:http://kazutoku.blog.so-net.ne.jp/2016-04-03

AF:静止画のAFは速さと精度、両面において満足できる。しかし動体AF(コンティニュアスAF)は7D MkIIなどの一眼レフと比較すると劣る。早く追いついてもらいたい。

AF-Cについての記事:http://kazutoku.blog.so-net.ne.jp/2016-05-02

メカニカルシャッタースピード1/8000:
やはり明るいレンズのボケを楽しむには高速シャッタースピードが必要。
作例:ここでは絞りがF4で、シャッタースピードが1/7000
XPRO4560FUJIFILM X-Pro2 (23mm, f/4, 1/7000 sec, ISO400)

グレイン・エフェクト:
画像全般に粒状感を与え、フィルム写真のテイストに近づける。ACROSと併せてフィルムに対する富士フイルムの強いこだわりを感じる。ACROSはモノクロフィルムをシミュレートし、粒状感も画像に加えるので、グレイン・エフェクトとの併用は避けた方がよい。グレイン・エフェクトは、OFF、弱、強と効果の程度を変えられる。

グレイン・エフェクトの記事:http://kazutoku.blog.so-net.ne.jp/2016-04-11

バッテリーの持ち:
300枚以上撮る場合にはスペアバッテリーが必要。バッテリーの減りは速い。

ほぼ液晶モニターの右側に主なボタンとダイヤルが配置されており、手にした瞬間に使い易いと感じた。
ファインダーから目を離すことなく、操作できるからだ。これはよく考えられている。
ダイヤルによる操作にこだわりすぎない点が素晴らしい。
Xシリーズのフラッグシップとして君臨するにふさわしい機種である。
もし他社のデジカメの画質やユーザビリティに疑問を感じているのであれば、是非手にとってもらいたい。